技術だけでは作れない。けれど、集中して作る為の術は技に有ると思います。
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2週間振りの折り紙です。
前の記事では折り紙のポリゴン分割方法から紙を半分に折るまでのところまでやりましたね。
2013/04/08 【折り紙表現の基礎(テスト編)】
http://suzukky.anime-movie.net/Entry/198/
2013/04/09 【折り紙表現の基礎(作り方編)】
http://suzukky.anime-movie.net/Entry/199/
今回は少し難しい「袋折り」(って言うのかな?)をやっていきます。
以前にも袋折りは何とか出来ていたのですが、もう少し効率的に作っていきましょう。
【袋折り】
袋折りの課題は折り目が弧を描いて変速的に変形していること。
普通に折り目に沿ってボーンを入れて変形していこうとすれば折り紙は歪み、1フレーム1キー作成と力技で動かす事になります。
これを回避する為にボーンの位置とウェイト、制御方法を考えていきます。
【ウェイトは4つ】
袋折りのウェイトを4つ用意。
パースビューですけど、前面と背面を映しています。
【ボーン】
ウェイトを適用するボーンを4本追加。(青色)
折り紙は板を折りたたむような感じで変形。
例を挙げると、折りたたみ式のドアを開閉する感じに似ていますね。
緑のボーンを主軸に回転させて青のボーンを開くように折りたたむと青のボーンの先端同士を合わせるのが難しく、結果的に多くの手間ををとらせることになります。
(それでも、以前よりは飛躍的に変形させ易いですが・・・。)
ここでその手間を取り除く為にExpressionを利用していきます。
以前学んだ「Value Decay」が役に立ちそうですね。
(「Value Decay」参照。)
http://suzukky.anime-movie.net/Entry/194/
Value Decayはフォローしているチャンネルに対して加速的なパスが作成出来て、変速動作の調整も可能です。
全て自動制御というわけにはいきませんが、この変速の調整が利くという点で
様々な形状の袋折りに通用する技になってくるので多様し易いです。
青のボーン、緑のボーン、どちらかを等速回転、どちらを加速回転にして
どのボーンにExpressionで制御するのが適しているかと考えれば...
青ボーン 「速 → 遅」
緑ボーン 「遅 → 速」
なので、緑ボーンにExpressionを適用します。
【青ボーンの動き(FK)】
【緑ボーンの動き(Expression)】
最初に適用したExpressionの値は以下の通り。
1.0+(-exp((log( 0.5 -[ORIGAMI_5_0002.Bone (5).Rotation.H]) *rad([CT_ori1.Rotation.H]))))
※:青ボーンの回転チャンネル。(フォロワーみたいな感じ。)
※:加速調整のNullの回転チャンネル。
値はこのようになって変速動作の調整ではradを使ってより細かく回転の度数を調整出来るようにしました。
この段階では折りたたみの後半部分(45°~90°)で必要なキーが多く、感覚的に調整している感じがしないので「袋折り」に合うExpressionの数式に直していきます。
log( 1.0 -[ORIGAMI_5_0002.Bone (5).Rotation.P]) *[CT_ori1.Rotation.H]
expを取り除き、関数をlogだけにしたら値がスマートになりましたね。
(もうValue Decayじゃないじゃん。)
制御値を感覚的に調整出来て、キーも最低2つ作成すれば充分に袋折りの変形を実現させることが出来ます。
【OK】
これで「袋折り」のセットアップは決まってきたと思います。
この段階では袋折の際に発生する紙の弛みが考えられていません。
ジョイントモーフでやっていけば何とかなるだろうとは思っていますけど、今のところ一枚紙を最後まで折っていくのが目標なのでクオリティは後から詰めていきたいと思っています。
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