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Beyond the LightWave

技術だけでは作れない。けれど、集中して作る為の術は技に有ると思います。

   


カテゴリー「LightWave3D」の記事一覧

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2011/08/11 手持ちリギング

hyosi_2011_08.png夏だ! 海だ! 3Dだ! 苦しい!!

 

というわけで!!

 

忍者ガールに武器(ライトセイバー)を作って持たせてあげました!

 

棍棒や剣などといったものを両手で持ったり放したり振り回しやすいモーションを可能にするリグを
Mt.Fj様の刀リグからじっくりと学ばさせていただきました。


ありがとうございますー。(^ー^)


最初の考えではATMultiConstを使ってライトセイバーのアイテムロックで制御しようと思いましたが

ただロックしただけでは持っているアイテムの回転と手の回転が合わなくてずれてしまいます。

もちろん、その対処法はあるんですが、もっと簡単にATMultiConstを使わずに制御出来る方法があります。

では、早速その方法を書いていきたいと思います。

 


1.ATZリグにNullを追加して組み立てる。

 

Nullを9個用意して組み立てますが、ひとつひとつ手順を踏んで作っていきます。

腕を振り上げたりする動きを簡単に付ける為のコントロール用Nullを用意します。

 

まずは一つ目、名前は【LS_Const】にして親を Masterにします。


 [Master]
  [LS_Const]


そのままNullを移動させてSpine3(背骨のボーン)にスナップドラッグしてくっ付けます。


[LS_ConstをSpine3に設置】
nin_ls_t_0002.png


くっつけても背骨ボーンを動かした時に外れますので、ちゃんとくっ付くように


【モーション】パネルを開き →【制御と制限】タブを選択 →【位置】タブの設定を下の画像のように設定します。


【画像】
nin_ls_t_0001.png


そして、【LS_TempRoot】のNullを新しく生成して【LS_Const】の子にして同じ位置に設置します。


 [LS_Const]
  [LS_TempRoot]

同様に、もうひとつ【LS_RootRot】を生成して【LS_TempRoot】の子にしてNullの形状をボール(球状)にしましょう。


 [LS_TempRoot]
  [LS_RootRot]


【同じ位置にね♪】
nin_ls_t_0003.png


これで胴体側の設定は完了です。




 


2.ライトセイバーのリグを組み立てる。

 

次はライトセイバーの方のリグ設定をしていきます。

取っ手部分に移動用Nullと回転用Nullを親として設置します。(細かい説明は省きますね。^^;)
(名称は【LS_CTRL】、【LS_Piv】とする。)


 [LS_CTRL]
  [LS_Piv]

【手持ちの移動・回転用のNullです】
nin_ls_t_0004.png


※それぞれのNullを移動用、回転用に指定するために画面左下の【X,Y,Z】【H,P,B】のオンオフを忘れずに・・・。


今度は、左右の手を取っ手にくっ付ける為のNullをライトセイバーの取っ手の子になるように手の位置を想定して2つ配置します。
(2つのNullの名称は【LS_TL】、【LS_TR】とする。)


【ターゲット設置】
nin_ls_t_0005.png


このNullは取っ手の手持ち用ターゲットNullです。

 

そして、次に新しく手のゴールになるNullを作ります。
(2つのNullの名称は【LS_L】、【LS_R】とする。)
このNullについての説明は後々していきます。
【LS_TL】、【LS_TR】の子として同位置に設置しておきましょう。


【新しいArmGoalもどきみたいなもの・・・】
nin_ls_t_0006.png




 

3.1と2で組み立てたリグを繋げる。
 


ここまで出来上がったら、ライトセイバーのリグとモデルのリグを繋げていく作業に入ります。

まずはライトセイバーの配置をこのように【LS_CTRL】で移動&回転します。

立てた状態でも横で寝かせた状態でもOKです。

その時に【LS_CTRL】のHPBの回転のビューを見てみるとジンバルロックの現象が起きます。


【画像】
nin_ls_t_0007.png

なので、【LS_CTRL】左下のHPBは全てオフにして移動用Nullとして使って【LS_Piv】で回転をするようにしましょう。

その場でペアレントをオンにして、【LS_CTRL】を子に、【LS_RootRot】を親にして親子関係を組みます。
(それが終えたら、その場でペアレントをオフにしておいてください。)

 


【ライトセイバーとモデルのリグが繋がった】
nin_ls_t_0008.png

 


4.ライトセイバーの手のゴールにモデルの手のゴールをくっ付けます。

 

まずは右手からやっていきましょう。

モデル側の手のゴールNull(RightArmGoal)を選択してモーションオプションを開きます。


【モーション】パネルを開き →【制御と制限】タブを選択 →【位置】&【回転】タブの設定を下の画像のように設定します。

 

【ArmGoalのモーションオプション】
nin_ls_t_0009.png

 

すると、このように【RightArmGoal】が【LS_R】のNullにくっ付きます。
 

【このようにね♪】
nin_ls_t_0010.png

指をグーにして【LS_R】を移動して丁度良い位置に置きます。

 

【あんまり変な持ち方させちゃダメだよ・・・】
nin_ls_t_0011.png

ここまで出来たら、一度、ライトセイバーを試しに動かしてみましょう。
【LS_CTRL】を選択して動かしてみると手が取っ手に上手く固定出来ません。

 

【手がライトセイバーに固定出来ているようで出来ていない・・・】

このズレの原因は手首にあります。
 

【このちんまいボーンね・・・】
nin_ls_t_0012.png

早速手首ボーンの【RightHandDir】を選択して【モーション】パネルを開き、下画像のように修正します。

 

【こんな感じに・・・】
nin_ls_t_0013.png


すると、手首の角度が90°くらい変わってしまって折角合わせた手がずれてしまった。

nin_ls_t_0014.png

この時、【RightHandDir】で回転を修正することは出来ません。

だって、手首を固定しちゃいましたからね。(笑´w`)

回転を修正するには【LS_R】を選択してバンク回転で修正してください。


nin_ls_t_0015.png

これで完全に手をライトセイバーに固定出来たはずです。

試しに動かしてみます。


【これでどうだ!!】

 

 

やりました。

これで手を取っ手から放したり持ったりするのが楽に出来ました。

同様に左手も右手と同じ手順で組み立てて下さい・・・ ・・・。

 

 

これが出来たらリグの完成です。


LS_Rig_kosatu_0003.png


まず、大まかな動きを付ける【LS_RootRot】を動かしてみると、ライトセイバーを振り上げる動作、
手から肩までの全体の動きを付けるのが簡単に出来るようになりました。
 

【振り上げて面!!】

(あくまでテストなので固い動きですが、もっと滑らかに回転することも可能です。)



縦横に振る動きもこれで楽勝です。


次に手首の動きを制御する【LS_CTRL】で移動、【LS_Piv】で回転だけの動きです。

この制御で細かい持ち手の動きを付けることが出来ます。

【テステス~】


これらを使い合わせれば、簡単かつ満足のいく動きを付ける事が出来ます。

 


【考えるんじゃない、感じるんだ!!】
196d3733.jpg


今回の日記は随分と3DLab寄りの記事で長々となってしまいました。
物を持つ動きのモーションは簡単に作ろうと思えば出来ますが、
より複雑な動きを表現するにはこのリギングが今のところベストかと思います。

 

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