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Light of the Wave

主に、LightWave3Dに関する事を書き記します。

   
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2011/10/29 【物理演算の勉強その2 - SoftFX編 -】

2011_10_hyosi_s.png


どうも、お久しぶりです。
夜な夜な独りで怪しく3Dの実験をしているd_suzukkyです。

今回も物理演算の内容の続きになりますが、SoftFXの話をしていきたいと思います。

 


SoftFXの機能をテストする為に、まずはゼリーとスプーンと皿をモデリングました。

 

【ゼリーのモデリング】
jerry_modelings-.jpg

この形に何だか懐かしさを感じてしまいますねぇ・・・。



お皿の上に乗ってるゼリーをスプーンでペチペチ叩いて揺らす動作を実現するのが目標ですが、まず動作の前にゼリーの質感に取り掛かります。


ゼリーの質感を作り出すのに環境マップを使用し、ゼリーっぽい映り込みを擬似的に表現しています。
環境マップはフォトショを使って描いたものですが、白黒のハイライトのマップが見事に効いていますね。

 

【ざっとこんな感じかな?】
jelly_situkans-.jpg

レイアウトのVPRでざっくり作った質感を見てみると、この段階でゼリーぽくなってきている。




しかし、この時点でゼリーとして「美味そうか?」「柔らかいか?」という疑問の声が上がってきました。



う・・・。


そうですね~そうですよね~~ゼリーに見えませんよね~~。


(´Д`;)/ヽァ・・・


・・・・・・ということで修正を加えます。



実際に、透明度の高いゼリーを購入して見比べながら質感を詰めていった。
色味的に美味さを増し、屈折感もゼリーっぽくなったものの、現段階ではゼリーとしての柔らかさが死んでいます。
(宝石みたいになってるからね。)
 

これは自分の作った環境マップのシャープな写り込みが原因なのですが、このマップをぼかすとゼリーのツルツル感が死ぬるんですよ。

 

これはもうお手あげ状態です。

 

ここで、思考回路を反転させて別の方法を考えていきました。
着目点を置いたのはイメージフィルタである【Soften Reflections】です。

これを使うことで、ゼリーの屈折と反射光を和らげてソフトな質感に仕上げることが出来ないかと試してみました。

・・・うぇ~い、何とかなるもんですね~。

で、イメージフィルタに合わせて質感を再調整して、ラジオシティとコースティクスを有効にしてレンダリング。



【ゼリー完成】
jerrys-.jpg ゼッルィィ!!


この時点で一日消費・・・ふぅ。

 



さぁて、次はお待ちかねの物理演算です。

 

仕組みとしては・・・

 :ゼリー  → SoftFX(全体)
 :皿    → Collision(全体)
 :スプーン → スプーンコントロールNull(オレンジBall)
         衝突用Collision(シアンBall)

 

とまぁこんな感じですが、まずは順番に沿って説明しましょう。



<ゼリー>

ゼリーはSoftFXを適用しますが、ただ適用しただけでは均一的な伸縮になってしまいます。
そこで、伸縮の度合いを当てはめる為のWeightMapが必要になってくる。
モデラーに戻り、ゼリーのウェイトマップを作っていきます。
この時にLW10の新機能であるウェイトのぼかし機能「Weight Blur」を使ってみました。

 

【Weight Blur適用】
jerry_m_weight2s-.jpg うん、良い感じ。


モデラーは開いたままにしてレイアウトでディレイの変化を見ていく・・・結果を見てウェイトを徐々に調整していきます。

その後、ゼリー全体に揺れの動きを付ける為に、ゼリーのオブジェクトアイテムをX,Z軸でわずかながら移動させて揺らせてあげればゼリーの設定は完了です。




ここまで出来上がったらSoftFXのデータをセーブしておく。




この調子で皿とスプーンもちゃっちゃとやっていきましょう。




<皿とスプーン>

皿はデフォルトのCollisionを適用しておけばOKです。




問題はスプーン。

スプーンはオブジェクトアイテムをCollision対象にしてゼリーをペチペチ叩くと、ゼリーが震えるには震えますがスプーンの当たった範囲のみしか伸縮していないのでプルプル感が弱い。



なのでこの場合、擬似的ではありますがスプーンの先に大きめの「Sphere」のCollisionを設置する事で、スプーン+衝撃波動のような効果を与えます。




【SoftFXの設定の完成図】
jerry_softFX_test_0001s-.jpg

これにより、ゼリーのプルプル感を強調させることが出来るし、「Shape」の単純な衝突形状により演算計算のスピードも早くすることが出来ます。

(荒っぽいですが、らしく見せれればそれで良いのです。)




これら全ての設定が出来上がったら、サブパッチを有効にして本番の演算処理開始。

 

今回はローモデルとハイモデルのゼリーを用意していましたが、0~180fに掛かる計算処理が30秒弱程度だったので、ローモデルのサブパッチを適用したゼリーで充分でした。
(折角作ったのに無駄だったのじゃよ・・・クスン。)


しかし、レンダリングに掛かった時間が6時間。
合計180フレームで解像度320×240のレンダリング範囲。
出力の遅さはラジオシティとコースティクスとブラーが原因ですね。

 

Flash用ならコマ落ちさせて半分の時間でレンダリングすることが出来るけど、物理演算を使うと演算結果が正しく表示されずコマ落ちは出来ない。

地道に待ち、コマを手作業で省いていくしかありません・・・。


 

【 " 安くても やれば出来る子 LightWave ” 】
 プルンプル~ン♪




とりあえず、これでお終い。


SoftFXを使ってみた感想は、HardFX同様に仕様用途を考えて工夫して使えば無限大にいろんな魅せ方が出来ること。

そして、まだまだ使い切れていない機能があるので、完璧にマスターするのには時間が掛かること。


どうしても物理演算というものは思い通りの効果を付けるのに苦戦すると思います。
根気のいる作業ですが、アニメーションの幅をグンと伸ばしてくれるステキな機能です。
LightWave開発者のみなさんに感謝感謝ですね♪



フッフッフ、いや~段々楽しくなって参りましたねぇ。
物理演算の勉強は暇を見つけてはドンドンやっていきますよ!

よし、次っ!!

(・・・いや、休めよ。いいからお前もう寝ろよ。)
 

 

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