少し、LW2020に乗り換える兆しが見えて来たので、コーヒーを淹れながらLW11の思い出話を書き溜めようと思います。
LW11の最初の印象は最悪だったのをよく覚えています。
当時、LW9.6がメインツールで、期待されていたLW10、COREのリリースを散々待たされた上に、LW10はプレリリースされたものの、COREの開発断念、動作不安定のまま1年程で終り、その後、重大発表の匂いを漂わせてからまさかのLW11のリリースでした。
何もかもがガタガタになってしまっていて、LW10無償アップグレード付きのLW9.6(製品版)をイーフロさんで¥65.000の破格で購入した時は、マジでこのソフト大丈夫か?と思いましたし、modo401を購入して乗り換えの検討をしていたくらいなので、LWユーザーが離れていくのも仕方無い事なのかなと思いました。
(その時に購入したLW購入金額の一部が、東日本大震災の義援金として寄付されたのをよく覚えています。)
LW10は、映画「アバター」のバーチャルカメラシステムを意識した機能が追加されて、LWでもリアルタイム合成が出来たのは凄かったですし、Rob Powers 氏の「これが欲しかった!」機能が組み込まれた感じで悪くは無かったのですが、それを利用する機会が無い自分にとってあまり魅力を感じていませんでした。
でも、LW11がリリースされてからの新機能、マイナーアップは「待ってた!これが欲しかったんだよ!」というものが多く追加されて、LW10で不安定だったVPRも成熟されていきました。LW11.6.2では比較的トラブルが少なく作業できましたので、使ってきた中ではダントツに安定していましたね。
(LW9.6の時もそうでしたけど、コンマ6のバージョンは不思議な安心感があります。)
個人的に良かった機能は、VPRがセルエッジに対応、輪郭線ノード、フロッキング、インスタンス、スプラインコントロールでしょうか。
細かい点では、重いシーンファイルの読込速度が上がったのと、IKの内部処理の計算が軽くなったり、地味なところでも改良が施されていて、LW開発スタッフと、開発責任者のRob Powers 氏の頑張りが感じられて、LWを使い続けることに希望が持てました。
LightWave Creator`s Winter Session 2013では、「キャー、ロブさーん!!」ってモニター越しで見ていたのも良い思い出ですね。
自己PR用の動画ですが、DoGA様主催のCG合宿でゲストとして参加させていただいた時に公開したもので、詰め合わせたこれらの作品は、ほぼLW11で作りました。
僕はCGアニメコンテストの入選者や参加者では無かったんですけど、田舎暮らしでいろんな方と創作のお話をする経験があまり無かったのでとても良い思い出です。
あと、いろんな方々からLWのリグでお手伝いを出来た事も良い経験です。
Twitter上でですが、「アリス・ギア・アイギス(PCクライアント版)」の新PVで、青山敏之様にPV制作でキャラクターリグ担当として紹介された時も、嬉しかったのは勿論ですが、自分のリグであんなに活き活きと飛び回るキャラクターを見た時は鳥肌が立ちました。
実績があまり無く、未知数な自分に声をかけていただけて、とても嬉しかったです。
無茶な作業や、自分のイメージの実現など、ここぞという時に応えてくれたLW11が2012年にリリースされて、もう9年くらい経つでしょうか?
これだけ使ってると、LWの良い所と駄目な所がはっきり分かってきて、僕なりに幸せに作る方法を考えていきました。
ですが、LW2018からはガラッと変わってしまって、置いてけぼり状態のままLW11で作業してしまうことが未だに多いです。
さすがにそれではマズいので、旧バージョンで出来ていた事を再現させたり、操作感をLScriptでカバーしつつ、今までの作り方に合わせてLWをカスタマイズしていきました。
幸いな事に、レンダリング周りの強化がメインで、自分が1から覚えていく必要がある機能はそれほど多くないと思うので、まだまだ遅れを巻き返せると思います。
時間が掛かってしまいましたが、これからLW2020を使っていければ…でも、年単位のバージョンアップであれば、そろそろ新しいバージョンが出るのかもしれないですね。
それまでに、
OpenVDB、メタモーフィック、デフォーマーノードは覚えて、新しい必殺技テクニックを編み出していきたいと思います。[0回]
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